今回はスペシャルゲストをお招きして対談させていただきました。
ジュエリーを作る職業があるということは、当然ながらジュエリーを企画し欲しい人に届ける仕事もあるわけです。
しかし、近年では若年層のジュエリーやアクセサリー離れや、素材の高騰など彫金業界は厳しい状況に立たされています。
世の中に発信するツールとして「ジュエリー」を選択している人たちはどのように向き合っているのでしょうか?
今回はご縁を頂き、企業家としてご活躍されている清水卓実さんと対談させて頂きました。
清水卓実さんは株式会社bondoloveの事業の一環としてジュエリー事業を起こされています。
どのようにしてジュエリーに向き合われているのか、早速お伺いしていきましょう。
株式会社bondolove 清水卓実さんにつきましてはこちらをご覧ください。
清水さんのジュエリー事業
それから身につけるようになったことが、金のジュエリーが好きになったことのきっかけですね。
金は1gあたり税込みで¥7,000円ぐらいします。(2021年3月現在)
とても高いのびっくりしてしまいますが、それだけ付加価値もあるということになります。
それでは、bondoloveのジュエリーを拝見させて頂きます!
金という金属についてはこちらの記事で紹介しています。
ジュエリーを拝見してみた
磨きにくい部分まできっちりと鏡面に仕上げてありとても上品な仕上がりです。
虫眼鏡のようなもので細かい部分を見るときに使います。
全体にテクスチャを入れることでダイヤモンドの煌めきと、金の金属光沢とのコントラストが美しく、イエローゴールドとホワイトゴールドを組み合わせることで色彩にもメリハリがあり、よりダイヤモンドを際立たせています。
チェーンも一般的な鎖状のものではなく編み込まれたものでこだわりを感じます。
bondlove のジュエリーを詳しくご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
職人に聞いてみよう
各ブランドさんにはお抱えの職人さんがいることが多いので、職人さんたちはそのブランドのプロフェッショナルとなるので工賃が高くはなると思います。
しかし、材料となる金などの金属や宝石は金額に差が出ることはありません。
ハイブランドさんのジュエリーが高額なのはブランドのネームバリューによるところが大きいと思われます。
確かにそのような方たちの需要もあります。
20〜40代の女性が購入するのは、細身で手作り感を感じられるようなデザインが主流といった感じがしています。
ですが、最近シルバーアクセサリーなどで大ぶりなアイテムを動くようになってきているので、これからサイズ感のあるアクセサリーが流行ることがあるかもしれません。
また金属の高騰によって「ジュエリー=高額なもの」というイメージがついてしまったために手の届きにくい印象があるかもしれません。
ですが、安いアクセサリーに用いられる代表的な素材である真鍮は肌の一時的な変色や、金属アレルギーを起こす可能性があります。
また、問題となるのがメッキという表面処理です。
これは素材の表面を薄い金属の膜で覆うことで、金や銀のように似せる方法です。
この処理を行う際に安価なアクセサリーは「ニッケル」という金属を使用します。
この金属はアレルギー反応を起こしやすい素材のため、金属アレルギーを発症してしまいアクセサリー自体に抵抗感を持つ人が多くいらっしゃると思います。
アクセサリーに使われている素材を確認することはできるのですか?
金や銀が素材となる場合には、アクセサリーのどこかに「刻印」という素材の品質を証明する印が打ち込まれていることが多いです。
金は「K18」「K10」や、銀は「SILVER」「925」などが記されているはずです。
これらがない場合には基本的には安価な素材が使われていると考えてください。
少し難しいですが、金や銀は他の金属よりも比重が大きくなるため同じ大きさでも重く感じます。
私は中学生の時に祖父のおかげで知ることができました。
そのような気付きを他の人たちができる機会を作れるようになりたいと思います。
デザインしたものを売るということは自分の考えを形にするということだと思いますので、その商品を気を入ってもらえるかが問題になると思うのですが、その価値を生み出すのも製作者自身の自己満足だと思っています。
私は自分が自分が見て欲しいと思うようなジュエリーを作るようにしています。
金を使ったジュエリーは特に素材としても価値が高いので、資産的な側面もあると言われますが、ジュエリーとして加工したモノは金単体で購入するよりもはるかに高い金額になります。
そのようなジュエリーを持つことも一種の自己満足になると思います。
今後のジュエリー事業について
そのためにも、ほとんど原価のような金額でもいいのですが、クオリティの高いジュエリーを作りたいと思っています。
そこで、どのようにすれば他の商品との差別化を図ることができるでしょうか?
生産数が少ないことによって希少性も出ますし、1つ1つのアイテムに手間をかけることでクオリティを保つことができると思います。
さらに、宝石を使用することをお勧めします。
宝石はダイヤモンドだけではなく多くの種類があります。
珍しい宝石を使用することによって、希少価値を持たせ生産する数を絞ることができます。
参考にさせて頂きます。
まずは自分の近くにいる人たちに身につけてもらえるようなジュエリーを作ろうと思います。
とても男気のある姿です!
貴重なお話ができてとても学ぶことが多い時間になりました。
詳しく説明していただけて参考になりました。
取材を終えて
ジュエリーは高額で手が届きにくいものというイメージが特に若年層に定着しつつあるように感じてしまいがちです。
ですが、清水さんのようにジュエリーが好きで損得なしに良さを広げていこうとしてくれる人がいることに感動しました。
信念を持ってジュエリーに向き合っていらっしゃる清水さんはとても眩しく見えました。
ジュエリーを作る知識があまりなくても、「好き」というエネルギーを持ってジュエリー事業に向き合っていらっしゃることはとても素敵なことだと思います。
作れるということではなく、良さを知って欲しいというエネルギーを持つことで世の中へと発信することは実は誰にでもできることです。
まずは行動する、そして行動した結果を受けて考えて行動することが次へと繋がっていくのだと感じました。
筆者もジュエリーを作ることを続けていきます。
様々な人々を魅了するジュエリーという世界があります。
そんなジュエリーに少しでも興味を持っていたでければ幸いです。
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